sixtyseventh.diary

とりとめはない

秋田に行ってきた日記

2022-11-11

子供を保育園から回収してもらい、上野駅へ。出だしで失敗したのだが、狙っていた新幹線が上野駅に着いた時点では満席で、しかも次の新幹線はグリーン車しか取れないという状況になっていた。平日のこまちなんぞ余裕だろと見くびっていたのが失敗のもとである。上野駅で時間を潰す方法もあまりなく、なんとなく在来線のプラットフォームで電車を見ていた。2歳児はそこそこ場をもたせることが出来た。

チキン弁当を食べ、子供にはおやつもあげ、とはいえ皆眠くなって寝たりなんだりしている間に盛岡を過ぎていた。あっという間と思うあたり年をとったのかもしれず。田沢湖駅につくころには真っ暗だったが、なんだか駅舎が立派でよかった。

旅館へ向かうマイクロバス、本当に真っ暗な中進むのでドキドキする。対向車もほとんどハイビーム。スーパーマーケット的なものが一つ、JAがやっているガソリンスタンドが一つ見えたが、それ以外何も見えない夕方。多分歩いている人もいない。旅館はいいところで、子供連れに様々な手当をしてくれた。部屋もちょうどよい。露天風呂で星がきれいと娘が教えてくれたのだが、目が悪くて見えなかった。

夕飯に出たじゅんさいやきりたんぽ、稲庭うどんがとても美味しかった。お吸い物と炊き込みご飯もよかったな。旅館のご飯はいつも多すぎる、と思う。あれを残さずに食べるのは結構難しい。足りないと文句言われるからかな……。ご飯を残すのは本当に好きじゃないので、なんとかなってほしい……。美味しいので余計になんか辛い。食事も個室でとれて、子供が走り回っても安心。

秋田の地域枠がNHKであることを確認して安心。割に早く眠ってしまった。

2022-11-12

朝は夜明け前に目が覚めた。うっすら見える木々や山をじっと見つめたり、一服しに行ったり。見ているうちに夜明けが進み、ついに湖畔が一望できることに気づいた。田沢湖は大きい、まるで海のように大きい、向こう側に山がなければ、海辺と思っただろう。写真に撮るのは難しいと思って、とりあえず手元のiPadでスケッチを試みた。

東屋のようなものがあった

昨晩娘が「神社があるよ」と言っていたのはこれか、と分かりすっきり。夜明けの頃には湖から湯気のようなものが立ち上がっていて、外がずいぶん寒いのだと思った。

朝ごはんも美味しい。あきたこまちの新米を4杯くらいおかわりした。茶碗蒸しもおいしい。そういえば、旅館のご飯は全体的に甘めの味付け(醤油もこころなしか甘い)だった。しょっぱいものがあまりなく、それは旅館のテイストなのか秋田・仙北のテイストなのか不明。

タクシーに乗って田沢湖駅に戻る。昨日は分からなかった町の様子。田沢湖は夏キャンプで盛況であることや、クリスマス頃に雪がつもり始めて2メートルくらいになること、御法川信英氏は地元の名士であること、この秋は紅葉がまだ残っていて変な季節であることを聞いた。私はタクシーの運転手と話すことが結構好き。民家の玄関には二重になるような囲いが設けられており、調べてみるとこれは「風除室」と言うらしい。それから、ロードサイドに2メートル以上ありそうな棒が立っていて、これも雪が積もった際の道路の目印だろう。調べてみるとこれは「スノーポール」と言うらしい。こういうところに地域を感じて、旅に出てきた甲斐があったと思う。

田沢湖線から奥羽本線に乗り継ぎ秋田駅へ。秋田駅の辺りに行くことを「市内に行く」と言うと通じるあたりに、地方を感じる。めちゃくちゃローカル線だな、と楽しんで乗るが、日が眩しくてうつらうつら。娘も息子も「新幹線乗りたい」と言っていて、まぁ当然ではある。夫と私の趣味でしかない。電車にはたまに若い人が乗っているが、トレンドが半周〜一周遅れのような感じで、なんとなくぴりっと来ない。

秋田駅の近くには集合住宅も見えてきて、おお、都市だと感動する。県産品プラザでお土産を買い、秋田犬ステーションで秋田犬を観覧し、西武の地下で南秋ラーメンを食べる。普通の中華そばではあるのだが、結構うまかった。添えてある稲荷がまた甘くてじゅわじゅわでよい。駅で少し時間を潰し、帰りの分のビールで「あきたびクーポン」を使い切る。旅行支援施策のこのバウチャー、うひょひょお得! という感じでこれもありがたかった。12,000円分を有意義に活用した。ちゃんと地元に効果が出てるといいのだが、そこまでは私のどうにかできることでない。

帰りも皆眠る。秋田から大曲は進行方向が他の区間と異なるので、後ろ向きに進む。結構大胆なやり方でびっくりした。大宮のあたりでもう、十分に都会だと驚き、上野駅で降りて歩けば、東京の人はやっぱりオシャレだなと思う(上野なのに)。それと、東京は空気がもったりして、いろんなにおいがまざっていて、帰ってきたなぁと思うのだった。秋田の澄んだ空気、よかったなぁ。