7〜8年近く前の話なので、今もそうかは分からない。
その頃まで私は基礎自治体に勤めていた。住民対応の多い部署であり、とはいえ、ある種特殊な対応が多い部署なので担当たちはチームワークを持って過ごしていた。時折他自治体の酷いミスもあるが、他山の石とせず、慎重かつ適切に執行していたと思う。
私が入庁してから4年間のうちに3人の課長がいた。課長たちは、自治体の管理職であり、本議会の答弁はせずとも、委員会質疑の平場で質疑を受けることもある。政策的な対応はあまりない業務とはいえ、強権的な業務と言える部分もあるような業務だ。
課長たちは、みな赤旗をとっていた。大体毎月のように執務室に共産党の地方議員が来て、新聞購読料を課長から回収したり、あるいは、赤旗を届けに来ていた。課長たちは、社会派というわけではない。公明党の議員も自民党の議員もいたが、かれらは執務室にやってきて機関紙を置いていくことはなかった。
入庁してそう時間の経たないうちに、アレをとらないと委員会でこっぴどくやられるらしい、と先輩だか同僚だかに聞いた。少なくとも課長たちが赤旗を自席で読んでいる姿は見たことがない。あれを購読しているポーズにより、委員会で手心を加えてもらえるのだと私は解釈したし、その自治体の職員の多くがそう解釈していたと思う。
新宿区区議の発信が一部で話題になっているが、私のいた自治体は新宿区ではない。似たようなことが他の自治体でも起きている、ということだ。共産党自体にアンチほどの思いはないが、そうした言外の圧力をかけている自治体および地方議会議員は実在しており、イデオロギー以上の問題である、と思う。委員会質疑をしくじってパワハラを受けて自死した人もいたような自治体だ。委員会質疑をやり過ごすことは自治体職員管理職にとって極めて重要な話である(それが行政職員としてのあるべき姿かはさておいて)。
私としてはいずれかというと、委員会質疑やり過ごすために赤旗が必要であることよりも、赤旗を購読すれば手心を加えてもらえることの方が問題だと思っている。赤旗を購読しようがすまいが、共産党に親身であろうがなかろうが、行政課題に切り込むわけではない、そういう政党である、と知らない人がいるだろう。
何が悪いというと、なんと、全ての自治体でそうした圧力があるとも限らないわけだ。私は今自治体にいるが基礎自治体ではない。今の職場でこの昔話をしたらプロパーの職員がびっくりしていた。だからこそ、「ウソだ」とか「聖教新聞がー」とかそういうコメントも見られるのかもしれない。
新宿区議会だけの問題ではないのだ。全てではないにしても、本当に、購読しないとよくないことがあると思って購読してしまう自治体管理職は新宿区以外にもいるのだ。そして、支持者はそんなことも知らずに、行政をただす存在の共産党を支持しているのだ。これもまた全ての自治体のことは知らないが、赤旗以外に政党機関紙を執務室に持ってきたり購読料を請求したりしているものは、私はついに知らない。私の勤めていた自治体で今もそうなのかは分からない、が、新宿区だけの話ではないだろうと容易に想像がつく。もちろん経費でも何でもなく自分の小遣いから赤旗を買うしかないのだ。この問題は歪すぎるし、早急にただすべきだと私は強く思うので、このように記事にした。新宿区だけではないし、他の政党がそうしているのさえ私はしらない。