sixtyseventh.diary

とりとめはない

もし、子供も夫もいない、独身だったら。

感染症なんか気にせず飲みに行くだろう。本をたくさん読むだろう。ゲームだってやるだろう。思いついたときに旅に出て、ビジネスホテルに泊まってシングルベッドでごろごろするだろう。使わないものはなんだって捨てるだろう。気に入ったものだけを家に置くだろう。22時に消灯せずにだらだらテレビを見ることもあるだろう。ご飯はいつだってテキトーに済ますだろう。大学院に行きたいというのをもっと現実にしていたかもしれない。

それを上回るほど家庭は幸せで、とは言わない。言えない。自由に自分の人生を運転できたら、と思う。でも、自分の人生を運転している途中、結婚をして、子どもを持つのもよさそうだと思いついてしまったのだから仕方がない。家族は、下書きで保存が出来ない。

遠くに行きたいと思う。夫もそう思ってるかもしれない。他の家庭より大変なことなんか何一つない、家庭についていえば、恐ろしいほどうまくいっているし、これからもうまく行ってほしい。それでも遠くに行きたいと思う。山手線内回りを上野で降りて、なんのゆかりもない北陸に行ったり、外回りに乗り換えて、東京から東海道新幹線に……。目を覚ますとそこには京都タワーがあるような……。

打ち消せはしない、家庭がある鬱陶しさ。なかったことにして生活をやってるけど、そりゃ、そうだよ。