sixtyseventh.diary

とりとめはない

小1の壁を触ってみる(子育てについて)

4月から上の娘が小学生になったのを機に、小1の壁を探している。いくつか思い当たることはある。

学校という組織から課される課題

保育園のときには宿題も日によって異なる準備もなかった。小学校では宿題が発生し*1、日によって異なる持ち物*2が指定される。ゆえに、保育園から帰ってやることの量がミジンコのように思えるのである。いまは仔ウサギくらいのサイズ感がある気分だ。

これを毎日やらせるのが面倒くさい。水筒は出したか、服を散らかすな、プリントを出せ、宿題をやれ、鉛筆を削れ、etc. 口うるさい親だなと我ながら思う。黙っててもやるかもしれないが、黙っている間にLOVOTと遊びだしたりドラえもんを読み出したりしているのを見ると我慢できなくなる。なんせやることが多い。いつかは勝手にやると信じてあれやこれや言っている。こちらも面倒くさくなって言うのをやめるかもしれない。

帰宅時間の変更

保育園のときは必ず迎えに行っていた。基本的にはお迎えは夫の仕事で、お迎え後夕食の買い出しもお願いしているため、上の娘(と下の坊や)は19時くらいに家につくことが多かった。しかし、小学校の下校時間は(現時点で)13時ごろ。その後、学童的なものに行かせることもあるが、学童の新ルールに適応するのが億劫で学童ではないところに行かせているので17時前に迎えに行く*3。帰宅時間が少なくとも2時間ほど短くなり、習い事がある場合には学童的なものにも行かずに帰ってきて習い事の送り迎えをする*4ので結構オペレーティングシステムが変わってきた。

このこと自体は、仕事に多少の影響を与えているものの(あとは先述の口うるさい親をやるので精神的な負担もあるものの)、そう否定的に見ていない。仮に帰宅時間が従前のままであれば、遅く帰ってきた小学生にいくつもの課題をやらせ、習い事の練習をやらせ、ゲームをやりたがるので許可し……と一体いつ寝るのか分からなくなる。必要以上に勉強をさせたい心情もあり、いっそ聞き分けのよくなってきた最近であれば家においておいたほうが気楽だ。

ちなみに、宿題以外にはZ会の小学生コースをやらせている。4歳のころから幼児コースをやらせて続けており、これは結構よさそう。SAPIXの入塾テストの結果も悪くなかったので(入塾させていないけれど)、多分中学受験に必要な何かは身につくのだろう。4月分の教材が終わってしまったので、Z会の算数ドリルもたまにやっている。が、後述の通り最近は疲れていそうなので宿題をやれば勉強の習慣がついているとみなすことにしている。今から無理することはない。

彼女の疲労

思った以上に娘は頑張って生活している。学童的なものから帰ってぐったりしている日もあり、その次の日はお迎えを早めた。そうだ、親よりも当事者の方が慣れることも学ぶことも多く疲れている。椅子に姿勢良く座り、先生の"統率"を乱さぬよう務め、新たな級友とのコミュニケーションにすりあわせる。大人の転職より大変だろう。

夜寝るのも早くなり、大人としては助かるが、疲れているんだなといじましく思うこともある。彼女はいつも頑張っている。それを忘れないようにしないとならないのに、たまに忘れてしまうこともある。私も完璧ななにかではない。と、言い訳しつつ、甘やかす一瞬も必要だろうと毎晩思う。

で、小1の壁は実際どれなのか

小1の壁とは、子どもが保育園に通っていたときには早朝保育や延長保育などによってできていた仕事と子育ての両立が、小学校に通い始めた途端に難しくなることをいいます。小学校は保育園のときよりも預かってもらえる時間が短いことなどが原因です。

小学1年生は、保育園に通っていたときよりも成長していますが、まだまだ一人で留守番するには心配な年齢です。また親にとっても、帰宅後に宿題を見るなど、保育園時代とは違うミッションや心配事も増えてきます。

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おーなるほど。合ってる合ってる。

ここで、重要な前提を忘れていた。私も夫もリモートワークを選択しやすい仕事についているのだ。もし、リモートワークの難しい・不可能な仕事であれば、困難の度合いは比較にならないだろう。帰宅時間と宿題の出現。これに予め親が対応するには……正直、リモートワーク可能な職場に転職するくらいしか考えられない。

ところで自分自身の子供時代は、小学校1年生か2年生ごろから留守番をしていたような気がする。学童代わりといって小3ごろから学習塾に行ったりもした。神奈川の郊外では学童保育に通う子供は主流でなかった。今、留守番に慎重な世の中になったのは、子供の命の価値が上がったからなのだろうか。昔より誘拐は少し減った気がする(報道が減っているだけの可能性も)。私が子供の頃はもう少し子供は行方不明になっていて、怖かった。子供が被害者になることを避けるには、留守番をさせないとか、一人でなるべく歩かせないとか、まぁそんな世の中になっているのではないか。

子供の命の価値が上がってなければ、小1の壁はもっと低いか脆いかだったのでは。今の壁は家庭によっては鉄鋼のように硬く、豊洲の高層マンションのように高い。子供の命の価値、というと語弊があるのは理解しているが、なんとなく、そんなことを思うのだ。子供の命の価値が小1の壁のかさを増やしている。のかもしれない。

*1:現時点ではひらがな練習プリント1枚程度だが

*2:教科書やその他道具

*3:4月中だけお迎えで、あとは勝手に帰ってきてくれる……らしい

*4:帰宅時間の変更に伴い、開始時間を3時間ほど繰り上げたものもある