sixtyseventh.diary

とりとめはない

2024-02-24 伊豆大島日帰り(火山博物館に行く)

朝早く家を出て、伊豆大島にジェット船往復で日帰りする計画を遂行。

まず私が起きたのが6時半くらいとちょっと舐めてた(しかもそのあとシャワー浴びた)ので、思ってたよりギリギリに家を出る羽目になった。目標より15分ほど遅く家を出た。間に合ったけれど、全然余裕なかったな。乗船して即出航という感じ。

港である

今回の目的は2024年3月16日に、改修工事に入るために一字閉館してしまう伊豆大島火山博物館へ行くことである。2025年の春に新しくオープンするらしい。去年の8月に行ったときにも火山博物館はちょう気になっていたことと、先日つくばの地質標本館に行ってたいそう面白かったため、とにかく今行くしかないということになった。

ジェット船は船を降りる際に少し並ぶ関係で大きな揺れを感じるが、それ以外の揺れはさほど気にならなかった。天候が比較的落ち着いているのもあるだろう。行きはとりあえず竹芝の売店で買った酔い止めを飲んだが、帰りは飲まなくても大丈夫だった。一応、眩しいのを避けるためにサングラスもしていた。

はさみみも東京湾の上

島!

島について、親族に車を出してもらい、親戚*1の家に寄ったり、リス村に寄ったりする。

伊豆大島椿花ガーデン オフィシャルホームページ

もうリス村とは言わないようだが、地元の人はリス村というので、私もあれはリス村とおぼえてしまった。リスはいない。うさぎもいるのかどうか分からなかった。島外から来たであろう集団観光客も見かけた。椿の花が、多種、これでもか! というほど植えられており、地味にところどころにある説明文章もなんだかささやかに気合が入っていいところだった。

剥き出しの土が黒い

降下火砕物(黒色の細粒火山灰)が堆積しているからこんなに黒いのだろう*2伊豆大島はスコリアも多いらしい*3

リス村の富士見の丘からは、本当に見事に富士山が見えた。天気の関係で、岡田港についてすぐのほうが雲も少なかったけれど、こんな風に離島から見る富士山もなかなか格別だなと思う。人もあまりおらず、子どもは走り回っていた。

お昼は「四季の味まんたて」でいただいた。写真も何もないメニューから注文するのはかなり勇気のいることで、結局安牌のべっこう丼にしてしまった。坊やの分の昼飯に、かなりでかそうなおにぎりを一つ頼んだら、本当にでかくて、3歳児の顔くらいの大きさのおにぎりだった。坊やはそれを半分くらい食べていた。小学生はうどん。

そして待望の火山博物館へ。これがもう本当に素晴らしくて、非常に、こう、クラシカルな展示と、圧倒的な情報量。火山についてめちゃくちゃ詳しくなれるな、と思った。世界の火山についても豊富に展示してあり、火山界では常識であろうセント・ヘレンズ山について、初めて知ったが覚えるまでに至った。35ページもあるからいつ読むかわからないPDF(「セントへレンズ科学博物館と米国の博物館事情」)もここでメモしておこう。山体崩壊という言葉がもう、私の少年心を鷲掴みにしますよね。火山についてもっと知りたい!!! なのにちゃんとした図録や出版物が火山博物館にないから資料は買えなかったね。

地球こわすぎ、な溶岩

なお、写真は上記の溶岩のものしかありません。なぜかというと、展示室内はすべて撮影禁止だから。いや、しょうがないんだよ、博物館は博物館であって、一般人に写真を撮られるためにあるんじゃないものね……。ん~~~でも地層剥ぎ取り標本の前で自撮りしたかった! めちゃくちゃでかいんですよ、この標本。21世紀の子どもに媚びる気がないといっても過言ではない、展示室の感じもお見せしたかった。だって、誰でも伊豆大島行けるわけじゃないじゃん……。行けない人に、あるいは行くかもしれない人に伝えたい、2024年2月24日の火山博物館は最高だったってこと。新しくなったらまた行きたいとは思うけど、この興奮は二度と味わえないんだろうな。期待していた通りドンピシャの、黒字に明るい色での解説文みたいな……わかるかな、このイメージ……夢に見たんじゃないか、私は! と興奮したんだよな。

クイズスタンプラリーも無事に正解しました。アア溶岩やパホイホイ溶岩の違い。最大の溶岩湖を持つニーラゴンゴ山。今まで一ミリも知らなかったことをたくさん学べて、非常に楽しかったです。まぁそんなに覚えてないけどね。興味の持ち方が分かったといえばいいのでしょうか。

伊豆大島火山博物館に望むことがいくつかある。まず、現金以外(クレジットカード等)で入館料を支払えるようにしてほしい。グッズも現金以外で支払えるようにしてほしい。スコリア釣り遊びは存続してほしい。そんなところか。

有効期限の近いしまぽを夫が保有していたので、あれこれ駆け込みで買う。普段だったら絶対買わない(買えない)1,400円もする大島バターも買ってもらった。実は私はあまりバターを食べたことがない。マーガリンばかりだ。味の違いがあるのか、というかどれくらい違うのかもよく分かっていなかった*4

眠っていたらあっという間に羽田空港のあたりにまで着いてしまって、ジェット船は素晴らしい。2時間くらいで竹芝(浜松町)から大島に、大島から竹芝に行けるので、ぜひ、興味のある人は行ってみてほしい。

夕暮れの東京を海から

伊豆大島行くなら東海汽船(くらいしか実質的な選択肢はない)。

www.tokaikisen.co.jp

有名な地層大切断面も、褶曲地層というわけではなく、火山噴出物が降り積もって出来たものらしく、まじかよすげえな火山……ってなれます。

izuoshima-geo.org

余談ですが、このブログを書くために色々火山や地質について調べてみると、アフィリエイトブログやニュースサイトはほとんど出てこなくて、いつ更新されたのかわからない専門家や在野研究者、専門機関のWebサイトをたくさん見つける事ができました。まるでタイムスリップしたようで、楽しかった。ちなみに、この記事にはアフィリエイト広告は含まれません。

*1:名前は覚えたが、姻族ということもあり関係性をいつも忘れる。義父のきょうだいかな……

*2:参照;伊豆大島:地質図(小)火山噴出物の見分け方

*3:伊豆大島のスコリア丘についてはこんな記事も。伊豆大島火山のスコリア丘形成に関する研究 | 火山・地質 | 神奈川県温泉地学研究所

*4:最近、夫に「植物性油脂と動物性油脂ですよ?」と言われて、それがどのくらい違うんだ……と黙ってしまったくらい、どれくらい違うのか分かっていない